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11月18日 NSW、全社PMO体制へ DC事業のサービス化を指向

 日本システムウエア(NSW、東証1部)は11月7日、東京都内のホテルで2008年度中間期業績説明会を開き、全社規模のPMO(Project Managemant Office)体制を構築すること、データセンター(DC)事業のサービス化を指向することなどを明らかにした。全社PMO体制の構築は、今中間期に不採算プロジェクトが発生した反省を踏まえたもの。多田尚二社長が語った。(増減は前年度同期比、▲はマイナス)

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案件の中止や延期が発生

 同社の2008年度中間期連結業績は、売上高が前年度同期比▲5.0%の163億800万円、営業利益が▲11.9%の5億5,600万円、経常利益が▲14.3%の5億2,100万円、純利益が▲3.8%の4億5,200万円だった。多田尚二社長は「景気減速の影響によって案件成約が長期化したこと、および、不採算プロジェクトの発生が営業利益の減少につながった」と説明した。
 下期予想売上高は「ITソリューション」が90億7,000万円(▲7.0%)、「プロダクト」が61億7,100万円(▲9.2%)、「システム機器販売」が11億5,200万円(+23.9%)、合計163億9,200万円(▲6.3%)、通期業績は売上高327億円(▲5.6%)、営業利益11億5,000万円(▲11.5%)、経常利益10億5,000万円(▲16.7%)、純利益7億5,000万円(▲40.2%)と予想している。期初見通しに対する下方修正率は売上高が▲9.2%、営業利益が▲29.0%、純利益が▲35.4%となる。
 また個別決算を事業セグメント別に見ると、「ITソリューション」は売上高84億1,200万円(▲3.7%)、売上総利益10億3,300万円(▲6.8%)、「プロダクト」は売上高61億3,400万円(▲3.6%)、売上総利益10億7,100万円(▲8.8%)、「システム機器販売」は売上高11億800万円(▲15.1%)、売上総利益1億4,500万円(▲25.1%)だった。「システム機器販売」の減少は選別受注を徹底したことによっている。
 同社は昨年度、05・06年度の2期連続赤字から脱却、今年度も増収増益を見込んでいた。しかし今年7-9月期に景況が急変、「開発案件の中止や延期が発生した」という。これによる技術者の待機が売上原価を押し上げた。多田社長は「下期の景況にも不安材料は山積しているが、経営コストの抑制に努めるとともに、成長分野の拡大に注力しつつ、着実に企業体質を強化していく」としている。

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ストリーミング事業から撤退

 企業体質強化策として明らかにしたのは、①ストリーミング事業(ホテル向けVDO:Video On Demandサービス)からの撤退、②郊外型DCの増床、③全社PMO体制の整備、④システムライフサイクルに沿ったワンストップサービス化、⑤エンベデッド分野における営業強化と一貫体制の確立、⑥海外オフショア開発の拡大――など。
 ストリーミング事業は79ホテル・1万4,130室の実績を持つが、中長期的な採算性から今年10月に映像サービス専業会社に譲渡した。また今年7月に着手していた山梨ITセンター(山梨県笛吹市)の増床工事が完了、10月から稼働した。これによりサーバーホスティングサービスを拡大するとともに、SaaS/ASPなどサービス化指向を強化する。
 全社PMO体制の整備は、今年度上期に発生した不採算プロジェクトへの反省に立ったもの。これまで事業部門別に実施していたプロジェクト管理、品質管理の手法や評価基準を全社的に統一するほか、部門間で情報を交換することでノウハウの共有化を図る。これを実現するため、エンベデッドシステムやECサイト構築、Webアプリケーション開発など受託開発事業で、営業から開発・運用のワンストップ化や一貫体制を取るとしている。
 多田社長は、「これに合わせ、5事業本部制をプロダクトソリューション、ITソリューションの2事業本部制とし、この2事業本部の下に対象領域別の事業部を置くこととした」と、大幅な機構改革を実施したことも明らかにした。先行優位にあったエンベデッド系システム開発分野も受注競争が激化し、これに伴って価額の伸び悩みが顕在化している。また今回の景気後退で業務系アプリケーションの需要減退および、情報家電・携帯機器の新機種開発計画の中止や延期が予想されることから、「先行きは楽観できない」と厳しい状況認識を示している。

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負債減など財務状況は好転

 こうした中にあって好材料となるのは自己資本比率など財務状況が好転していること。9月30日現在の負債は▲6.0%の112億2,558万円、うち長期借入金は▲3.0%の19億2,000万円にそれぞれ減少、有利子負債依存度は▲3.6ポイントの25.3%となった。また自己資本比率は+1.5ポイントの50.7%に向上している。
 同社にとっての課題は売上高に対する売上原価の構成比が84.6%、販売管理費を加えた経営コストが96%を超えていることだ。固定費といっていい経営コスト(売上原価+販売管理費)率がソフト業界全体の平均値と比べ約10ポイントも高いため、景況の変化が利益を直撃することになる。
 営業利益率3.4%は同業他社と比べ生産性が悪いことを示すが、逆の見方をすれば“のりしろ”が大きいことを意味している。ソフトウェア開発の工学的手法や品質管理ツールの導入および、サービス化によるロングテールビジネスの拡大などによって、営業利益率10%台も夢ではない。                

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